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あめおじさん

 

弊社では、コロナ渦で在宅勤務を導入して以降

出社の頻度も、時間帯も自由となり

各個人が必要なタイミングで出社する、というかたちにしています。

 

この勤務形態になってから、自分の裁量で仕事が進めやすいのはもちろんですが

個人的に「明るい時間帯に帰宅できること」が意外なメリットだと気づきました。

 

元々それほど残業が多いわけでもなかったのですが

コロナ前は、どうしても帰宅する頃には日が落ちていました。

そして、平均して年1回程度のペースで、帰宅途中に変質者に遭遇していました。

 

 

パターンは様々ですが

あるときはサラリーマン風の男に明らかにあとをつけられていたので、

家を知られないように近所のスーパーに逃げ込んだり

またあるときは男子大学生(または高校生)に声を掛けられ

無視していたら腕を掴まれたので、思い切り振り払って舌打ちで撃退したり

なんてこともありました。

 

決して荒れた街に住んでいるわけではなく

むしろファミリーが多く、比較的治安が良いとされているエリアです。

 

そんな変質者たちとの遭遇の中で、特に印象に残っている出来事があります。

 

 

仕事帰りのある晩、いつものように駅を降りてから家に向かって歩いていると

突然後ろから誰かにトントン、と肩を叩かれました。

夜道で急に肩を叩かれるのはかなりの恐怖です。

 

びっくりして振り返ると、そこには知らないおじさんが立っていました。(服は着ていました)

よく見るとおじさんは手のひらにあめ玉をいくつかのせています。

そして、あめ玉をわたしの方へ差し出しながら笑顔で一言。

 

「あめ、いりますか?」

 

あ……め………?

 

プチパニックで事態が全く飲み込めませんでしたが

「い、いりません」と一応答えたあとは全力疾走で家まで帰りました。

 

大阪のおばちゃんがあめちゃんをくれるのと同じように、好意で配っていたんでしょうか。

いや、道端で知らん人に配らんやろ。

っていうか大阪に住み始めて10年以上経つけど、未だにあめちゃんもらったことないわ。

 

今では「大阪人ってこんなときでもあめちゃんなんだなぁって思ったわ~」

とオチをつけてネタにしていますが、

当時はかなりの恐怖で、しばらくは防犯ブザーを握りしめて夜道を歩いていました。

 

 

コロナ前はそんなことがありましたが、今は明るい時間帯に帰宅できるので

変質者に遭遇せずに済んでいます。

 

一時期は在宅勤務を導入していたけれど、最近は以前と同じように出社に戻している

という会社も多いと聞きますが

うちの会社はこの勤務形態がずっと続けばいいなぁと切に願っています。

 

たまたまこのブログを書いているときに

社内の男性メンバーも、男性に痴漢されたことがある、という話を聞きました。

怖い思いをしてるのは女性だけじゃないんだなぁ。

 

みんな、明るいうちに帰宅しましょう。

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