あちらのテーブルのお客様からです
大雨の中、子どもを連れて通院した日のことです。
帰り道、私の体力はほぼゼロ。というかマイナス。
通りかかった和食屋さんの前で娘が一言。
「ママ~今日はお子様セット食べた~い」とのこと。
うーん、と迷っていたところ、
看板に「ビール・ハイボール2杯+小鉢2皿で1000円」の文字が。
見逃すわけにはいきません。
おっけーおっけー!入りましょう!今日だけね!と、
娘のリクエストを免罪符にしてご入店。
子ども達はお子様セット、私は先程のメニューを頼み、わいわい食べていたところ、
少し離れたテーブルに座っていたおばちゃんたちが、ちらちらと私たちのテーブルを見てきます。
まずい…うるさかったかな。
いやそれよりも、右手で子供にご飯、左手にハイボールを持つ母親なんて、見た目がよくないか。
何か言われたらどうしよう、なんて思っていたのですが、
バイバイブーム到来の息子が、おばちゃんたちのテーブルに華麗なお手振り。
おばちゃん「あら~~おばちゃんにバイバイしてくれるのぉぉ。嬉しいわぁ♡」
ナイス息子!よくやった!
おばちゃんが喜んでくれると分かった息子は、
ご機嫌にいないいないばあをしてみたり、ファンサービスが止まりません。
2杯目のハイボールを飲み干したところで、店員さんが一言。
「あちらのテーブルのお客様から、お子様にアイスクリームを差し上げたい、
とお申し出があるのですが…」と。
なんですと??
おばちゃん1「お母さん大変やろ~、みんなでアイス食べ~」
おばちゃん2「息子が小さかった頃思い出すわ~」
おばちゃん3「お母さんもよお飲むね~」
私の飲みっぷりも褒めていただき(?)、
ありがたくアイスを頂くことにしました。
バーカウンターで、グラスがシャーと滑ってくる、オシャレなあれではありませんが、
おばちゃん達から頂くアイスも、なかなかどうして沁みました。
私も30年後にはあのテーブル側にいそうです。
私の若いころを思い出すわ~ワハハ!とか言って3杯くらい飲んでいたら、
そのときはどうか見逃してください。